『山の郵便配達』

放映当時から気になっていた映画です。
先日、スカパーで録画していたのを、やっと見られました。
いいですねぇ~、「ふつー」で。
の~んびりした、暇な映画だと覚悟していましたが、案外時間は早く過ぎました。

景色がきれいだとか聞いていましたが、そんなことよりも親子の会話が印象に残りましたね。
父と息子の会話が、とても「ふつー」。
会話の内容ではなく、「間」の取り方とか、表情とか。
「ありがち」といえば悪い意味だけど、そうではなく、「普通」。
親近感どころか、自分の生活、ありのまま。
こんな映画を創っても良いんですね。

内容で気に入ったのは

息子:「道が悪いね」
父親:「いい道もあるさ。後悔しているのか?」
息子:「道のことなんて、誰も話してくれなかったから」
父親:「話すこともない」

いろんな示唆に富んでますね。
ウマイ!

息子:「車が通れる道もあるのに、ヘリの時代になっても、歩いて配達するの?」
父親:「道は足で歩け!」

自分の足で歩けなくなってから、いや、歩く気力を失った時点から、人は、自分の命のカウントダウンを始めるようです。
父方のおばあちゃんが、近い状況にあります。
もう少し、元気でいてほしいんだけど。

ラスト近く、母親が一人で、二人の帰りを待っているシーンは、けっこうジーンと来ました。
自分の帰りを待っていてくれる人がいる。
待っている人が帰ってきてくれる。
「ふつー」だけど、貴重で、忘れられない、忘れちゃいけない気持ちだなぁ、と思いました。

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